不動産営業が本当に決めたい物件とは!!客付け20年の現場から本音で話します

不動産

現場の真実とは

今回は、不動産営業がどんな物件を優先して決めていくのかについて、現場で客付けをしてきた経験から、少しリアルな話をしてみたいと思います。

私は過去に大手の不動産会社で約10年ほど客付けの仕事をしていました。
その後も不動産業として客付けに関わり続けており、トータルで20年近く客付けの現場を見てきました。

その経験の中で感じていることを、できるだけ現場の感覚に近い形で書いてみたいと思います。

まず、賃貸営業で利益になる部分は仲介手数料です。

本来、法律上のルールでは、賃貸の仲介手数料というのは家賃の1か月分までしか受け取ることができません。

その内訳は

・入居者から0.5か月+オーナーから0.5か月
・入居者から1か月+オーナーから0か月
・入居者から0か月+オーナーから1か月

といった形で、合計1か月分までと決められています。

ただ、ここからが不動産業界の少しグレーな部分になります。

実際の現場では、多くの場合

入居者から仲介手数料1か月分をいただき、さらにオーナーから広告料という名目で収入をいただく

という形が一般的になっています。

この広告料は物件によってかなり差があります。

例えば

・広告料0.5か月
・広告料1か月
・広告料2か月
・中には3か月以上

といったケースもあり、結果として

1.5か月分の売上になる物件もあれば、2か月、3か月、場合によっては4か月近い売上になる物件もあります。

当然ですが、営業マンは会社員です。

歩合給のある営業マンでも、歩合給のない営業マンでも、売上というものは必要になってきます。

そのため、業界的に言うと

「太い物件」

つまり広告料が大きく出ている物件を優先して決めようとする傾向があります。

例えば、大手の物件などで

「広告料が一切出ていません」

という物件で反響が来た場合でも、営業マンはできるだけ

広告料が出ている物件に誘導しようとする

ということが現場ではよくあります。

お客様からすると

「この物件を借りたかったのに、なぜか別の物件をすごくすすめられる」

という経験をされた方もいるのではないでしょうか。

その背景には、こういった事情がある場合も少なくありません。


営業によって紹介の仕方はかなり違う

ただ、このあたりは営業マンによってかなり差があると思います。

やり手の営業マンであれば、自分の売上を上げるために

・広告料の多い物件
・シーバックが出る物件

といった、いわゆる太い物件を優先して決めにいく傾向があります。

ただ、最近は昔ほど営業マンの力で物件が決まる時代でもなくなってきているようにも感じます。

以前は営業力が強く、人間力もあって、お客様を自分のペースに引き込んで物件を決めていくような営業マンも多くいました。

しかし最近は、そういったタイプの営業マンはかなり減ってきている印象があります。

今はどちらかというと

「何よりもまず決めること」

が求められているケースが多く、営業マンというよりは

案内係のような立場になっている営業

も少なくありません。

そういった営業の場合、売上を意識して物件を誘導するというよりも

反響が入ってきた物件をそのまま案内して決める

というケースが多くなっているように感じます。


お客さんによって紹介する物件は変わる

もう一つ重要なのが、お客さんの属性によって紹介する物件が変わるということです。

賃貸の場合、申し込みをしても審査に通らないケースがあります。

そのため営業は、ある程度話を聞いた段階で

「この人ならこの管理会社の物件が通りやすい」

というのを考えながら物件を紹介します。

管理会社ごとに審査の基準はかなり違います。

例えば

・クレジット会社の審査を通す会社
・保証会社の審査が通ればOKの会社
・管理会社独自の審査基準の会社

など様々です。

中には

・仕事をしていなくても預貯金があればOK
・仕事をしていない人は不可
・年齢によって制限がある
・外国人は条件付き

といった基準を持っている会社もあります。

もちろん表向きにはあまり言われませんが、実際の現場ではこうした基準が存在することもあります。

そのため営業としては、最初に話を聞いた段階で

「この人ならこの物件が通りやすい」

という判断をして、紹介する物件を調整していくことになります。


逆に営業が決めたくない、管理したくない物件

逆に、不動産営業が決めたくない物件、そして管理会社としても関わりたくない物件というものも存在します。

それは必ずしも家賃が高いとか安いとか、そういった条件だけではありません。

むしろ現場の感覚で言うと

・オーナーがうるさい
・管理会社がうるさい
・審査が厳しい
・入居日の条件が厳しい

といった物件は、営業としても非常に扱いづらくなります。

さらに

・レスポンスの悪い営業担当
・確認に時間がかかる管理会社

こういった物件も、営業としてはどうしても後回しになりがちです。

お客様を案内して申し込みまで進んだとしても、話がスムーズに進まない可能性があるからです。

中には、申し込みをキャンセルすると違約金を取るような会社もあります。

そういったところは、正直

「できれば手を出したくない」

というのが営業の本音です。

また

・上から物を言う
・殿様営業のような態度

こういった管理会社や担当者がいると、仲介業者としては

「この会社の物件はできれば客付けしたくない」

という空気が生まれてしまいます。

賃貸は最終的には人と人の仕事です。

担当者の対応や関係性によって、客付けの優先順位が変わってしまうことは、現場ではよくあります。

その結果、紹介される回数が減り、空室率が増えてしまうという悪い結果につながることもあるのです。


家主さんに絶対に伝えたいこと

ここまで不動産営業の事情を書いてきましたが、家主さんに対して、空室をなくすために絶対に伝えておきたいことがあります。

それは

物件を囲い込みするような管理会社に任せないことです。

大阪ではほとんど見なくなりましたが、奈良ではいまだに

専任物件

のような形で、その会社しか募集していない物件があります。

つまり

その1社でしか客付けができない状態

です。

そうなると、他の仲介業者はその物件を紹介することができません。

結果として、物件を紹介してくれる不動産会社の数が大きく減ってしまいます。

例えば、お客様がその物件を気に入ったとしても

「この仲介業者はちょっと合わないな」

と感じてしまえば

その物件自体を諦めてしまう

ということもあります。

もし物件の募集が広く公開されていれば

別の仲介業者から同じ物件を借りる

ということもできるわけです。

大阪のように仲介業者の数が多いエリアでは、こういった囲い込みのような専任物件はかなり減ってきています。

やはり

物件は広く募集をかけた方が客付けのチャンスは増える

からです。

空室対策という意味でも

できるだけ多くの仲介業者に物件を紹介してもらえる環境を作る

ということがとても大事だと思います

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