賃貸管理の現場で実際にあった話|入居者が逮捕されたとき管理会社はどう動くのか

不動産

賃貸の管理会社をしていると、本当にいろいろなことが起こります。

家賃滞納、夜逃げ、突然連絡が取れなくなるケース。
中には、後から亡くなっていたことが分かるようなケースもあります。

そんな中でも、今でも強く印象に残っている出来事があります。

それは、入居者が薬物事件で逮捕されたケースです。

今回は、実際に管理の現場で起きたその出来事について書いてみたいと思います。


ある日突然、警察から電話がかかってきた

ある日、警察から突然電話がかかってきました。

「〇〇号室の入居者を逮捕する予定なので、部屋を開けるのに協力してほしい」

という内容でした。

薬物事件とのことでした。

警察立ち会いのもと部屋を開けると、室内からは大量の注射器が出てきました。

ただ、よく見ると注射器はそのままの形ではありませんでした。
本体はバラバラに分解されていて、プラスチック部分はおそらく普通のゴミとして処分していたのだと思います。

しかし、針の部分だけは処分しにくかったのか、袋の中にまとめて入れられていました。

その袋の中から、大量の針が出てきたのを見たときは、正直かなり衝撃的でした。


問題は逮捕された後

ここで問題になるのが、

入居者が逮捕されたからといって、賃貸契約が自動的に終わるわけではない

という点です。

つまり、

・家賃は入らない
・しかし契約は残っている
・部屋も募集できない

という状態になります。

オーナーにとっては、非常に厳しい状況です。


拘置所にいる間に動かなければならない

警察の方は比較的親切で、どこの警察署に留置されているかは教えてくれました。

ただ、ここで一つ大きな問題があります。

拘置所にいる間は居場所が分かりますが、刑務所に移送されると所在が分からなくなることがあるのです。

そうなると、契約解除の手続きを進めることが難しくなります。

そのため、管理会社としては拘置所にいる間に契約解除の交渉を進める必要があります。


初めて警察署に面会に行ったとき

警察署に面会の予約を取り、指定された時間に行きました。

ところがその日、面会はできませんでした。

理由を聞くと、

その日の朝、本人が大暴れした

とのことでした。

薬物事件というのはニュースではよく見ますが、
実際に関わると、こういう現実があるのかと感じた出来事でした。

後日実際に会ったときは、そこまで荒れている様子ではありませんでしたが、
薬物というのはやはり恐ろしいものだと感じました。


初めて拘置所に面会に行った

その後、拘置所にも面会に行きました。

私自身、拘置所に行くのはこのときが初めてでした。

正直、もっと静かな場所を想像していましたが、
思っていたよりも面会に来ている人が多いことに驚きました。

面会の際には「差し入れ」という手続きをすることで、物を渡すことができます。

差し入れをするためには、いくつかの書類を書いたり手続きをしたりする必要があります。

こういう仕組みになっているのかと、初めて知りました。

また、たまたまなのかもしれませんが、
面会に来ている人の中には、いわゆる夜のお仕事系かなと思うような方も多く、独特の雰囲気を感じました。

差し入れで持ってきている漫画も、任侠系の漫画だったりして、
「こんな世界もあるんだな」と妙に印象に残っています。


契約解除の交渉

問題はここからです。

本人としては、

・荷物が部屋に残っている
・契約解除されると、出所後の住む場所がなくなる

という事情があります。

そのため、簡単には契約解除に応じてもらえません。

そこで今回は、

残置物については一定のお金を支払い、
荷物を買い取る形にして処分を認めてもらう

という形で交渉を進めました。

オーナーにも事情を説明し、了承をもらったうえで、

・契約解除
・退去

という形でようやく整理することができました。


この経験から契約内容を見直した

この出来事をきっかけに、賃貸契約書の内容を見直しました。

具体的には、

刑事事件による拘留などがあった場合は契約解除できる

という特約を入れるようにしました。

また、保証会社についても、

刑事事件による拘留でも保証対象になる会社

を選ぶようにしています。


管理会社の仕事はトラブル対応でもある

賃貸管理の仕事というと、

・家賃管理
・入居者対応

といったイメージを持たれることが多いですが、

実際にはこういったトラブルへの対応も重要な仕事です。

普段はあまり表に出ない部分ですが、
こうした経験が管理会社としてのノウハウになっていくのだと思います。

賃貸管理の現場では、本当にいろいろな出来事が起こります。

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